サントゥッツァに寄せて
11/22に終演した、歌劇団Kamite《カヴァレリア・ルスティカーナ》。
おかげさまで、諸方面からご好評をいただきました。ありがとうございました。
(お写真の撮影は長澤直子さんです。ありがとうございます。)
舘亜里沙さん演出の《カヴァレリア》は、「閉塞された空間で〈自分らしく生きたい〉と望む人々の物語」でした。
序曲では男女四人の不穏な関係性が示唆され、彼らを見守る聖母マリアが静かに踊りました。その姿の美しかったこと…。
祈りの合唱の場面は、美しさ故に集団としての圧を感じる合唱の奥に、破門されたはずのサントゥッツァが聖母マリアを見つけるという奇蹟の場面。
この場面に限らず、舘さんの演出では社会的に弱い立場の人々への眼差しを随所に感じました。
特にサントゥッツァは、自身の強すぎる想い故に村の規範から外れて生きることになってしまったのですが、その不器用な彼女への愛を、マリア様が注いでくれているのがわかって…自分の中でも腑におちました。サントゥッツァは、決してひとりではなかったのだ、と。
そして苫米地英一マエストロの指揮に導かれて、マスカーニの熱い音楽をただ語っていきました。
今回、不思議なのですが、個人的には「歌う」よりも「語る」感覚であり続けました。台詞をどのように語っていこうか…という感覚で、日々の稽古に臨んでいました。
素晴らしい共演者の皆様とご一緒に、あの空間をサントゥッツァとして生きられて幸せでした。
今回あらためて、サントゥッツァは、無理なく自然に、透明に臨める役だと感じました。
なにより、《カヴァレリア》という作品が、とても大好きです。
こうして再会させていただけたことに、深い感謝を申し上げます。
本当に、ありがとうございました!!!
関係各位、深く御礼を申し上げます。
またご一緒できますように、精進を重ねます!!
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