#ワーグナーアンソロジー はじめました


「ワーグナー・アンソロジー(仮)」と冠して、ワーグナー作品のヒロインの心象風景を描いた掌編小説と、ヒロインの歌う場面の録音を組み合わせて、今年の秋を目処に電子書籍を出版しようと決めました。


きっかけは、ライターコンサルでお世話になっている中村洋太さんが、電子書籍についての発信を積極的に始められたことでした。以前から気になってはいたものの、自分とは縁遠いものだと思っていた電子書籍。その心理的障壁は、中村さんの日々の発信によって取り払われていきました。


「自分にしか出来ないことってなんだろう……」と考えた末にたどり着いたのが、文章と音源のハイブリッド作品を作ること。最初は、シュトラウスやベルク、シェーンベルクの歌曲(「架空庭園の書」とかね、いつかやりたいのです!)などと組み合わせようかと考えていましたが、どうせなら一番好きな芸術家に焦点を絞ろう!と決めて、ワーグナー作品のヒロインを題材に選びました。


曲目は選定中ですが、勉強中の「自己犠牲」も入れられれば……と考えています。これから折々に、進捗状況をお伝えしていければと思います。私自身、とても楽しみな夏になりそうです!



まったく未踏の地であった《パルジファル》の勉強も、ようやく少しずつ進み始めました。数ヶ月、おそろしくて楽譜も開けませんでした。でも、「YOU、やっちゃいな!」と心の中のジャニーさんに背中を押され、思いきって作品の海に飛び込んでいます。


仏教への理解が深まっていた後年のワーグナーに思いを馳せながら、"Mitleid(共苦)"を考えています。でも、この数ヶ月深堀りしていたら、精神的にどん詰まりになってしまったので、あとは言葉と音楽に任せて、全自動運転で委ねる過程に入ったほうがいいのだと感じました。


ワーグナーの言葉と音楽に委ねること。彼の芸術にすべてを任せること。大事に、取り組んでいきます。




藤野沙優 Official Web Site

まあるく、生きる。 まあるく、暮らす。