「整理する」こと


 このところ「整理する」というのが、ひとつのテーマになっています。40代を過ぎた今だからこそ、大事にしたいテーマです。

 暮らしていく中でも、あれこれ書き出して、ひとつひとつ丁寧に選別して、リスト化していくという作業を始めたところ、とても毎日が楽になってきました。この春にかけて、ワードローブをシンプルに整えていきたいとも願っています。

 台所関係も、整えていくための準備を始めたところです。毎日のレシピを見直して、野菜とたんぱく質と炭水化物のバランスを考えて、冷蔵庫の中身も整理していこうとしています。

 暮らしの中の整理だけでなく、音楽面でも整理を始めています。以前の記事で、イタリアオペラのレパートリーについて記しましたが、これらが自分にとってのbull's eyeではないことは承知しています。必ずしも、お仕事に関係のあるレパートリーだとは考えていません。けれど、楽器の状態を調整するためには必要なレパートリーであることも理解しています。

 自分の楽器にとって真ん中に当たるレパートリーは、やはりワーグナーなのだろうと感じています。おそらく、これからはマーラーなども照準に入ってくるでしょう。深い精神性を持った言葉を、音楽と共に語っていけるように、自身を育てていきたいです。

 そしてワーグナーやマーラーの世界に踏み込む時には、自分自身の持ち物を整理して、減らしていくことが大きな命題となる気がしています。多くの飾りを身に付けた状態では、あの世界とは違った場所にしか辿り着けないという気がしています。


 ライターとしての自分も、書くジャンルを絞り、絞った先を育成していく時期だと感じています。整理した上で、その先の未来に繋がる枝を育てていきたいです。当サイトでのコラムも、今年はもっと記していきます。


 技術をより精緻に研ぎ澄まし、その技術を正しいタイミングで活かしていくために、ひとつひとつの事柄を精査していく。そんな整理の時期に入ったのだという気がしています。


 そんな中で大事になっているのが、書いていく作業。頭の中にあることをいったん全部出してみて、そこから取捨選択していく作業が、今は楽しくて仕方がありません。こうして手を動かしていった先で、ひと回り身軽になった自分と出会えるのを楽しみにしています。





藤野沙優 Official Web Site

まあるく、生きる。 まあるく、暮らす。