2021年の目標
2021年がはじまりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年の目標は、大きく3つ。
■ドイツ・オペラのレパートリーを深め、育てる
■「ローカル×カルチャー×サステナブル」のライフテーマを、より積極的に実践する
■中小企業診断士の資格取得に向けた学びの基礎をかためる
この3つが大きな目標です。
■ドイツ・オペラのレパートリーを深め、育てる
今年から5ヶ年計画で、ドイツ・オペラのレパートリーを深め、育てていこうと決めました。
昨年は時間があったので、これまで勉強をすることのできなかった作品を多く学ぶ時間がありました。《エレクトラ》をはじめ、《影のない女》、《トリスタンとイゾルデ》などなど。また、東京二期会の《フィデリオ》にカヴァーキャストとして携わらせていただいたことで、より実践的な学びを深めることが叶いました。
《フィデリオ》は、ワーグナーの描くヒロイン像に大きな影響を与えた作品だったので、現場で学ばせていただけることが決まった時には、全身が震えるほど嬉しかったです。稽古場でお二方の素晴らしいレオノーレの背中を追いながら、思考を深めていく経験を積ませていただけたことは、人生の大きな財産となりました。本当にありがとうございました。
そして年単位で学んでいる《エレクトラ》、そしてその前に勉強していた《サロメ》のモノローグを通じて、ドロドロ系シュトラウスを学んでいます。シュトラウスの描く、複雑な内面を抱えた役へのアプローチを、音楽のパルスも含めて、時間をかけて体感的に積み重ねることができたことは、得難い経験となりました。その学びを基に、思いきって《影のない女》へと歩みをすすめることが叶いました。
これまで遠目で眺めていた《影のない女》は、とても魅力的な作品です。この作品には2人のソプラノ・ドラマティコが必要とされますが、皇妃・バラクの妻ともども、自分のマテリアルに合う作品だと感じています。いずれは両方の役をレパートリーと出来るように、時間をかけて学びを深めていきたいです。
ちなみにシュトラウスで合う作品は、どっしりとして、どこか泥の香りを感じる役のようです。《ばらの騎士》や《アラベラ》のような洒脱な作品は、ちょっと方向性が違うようです(笑)。役者としての「仁」に合わないのでしょうね。ドロドロ系担当で、がんばっていきたいと思います。
《トリスタンとイゾルデ》は、40代を過ぎて、ようやくこの世界に踏み込むことが出来たような気がしています。思想、言葉、音楽の香りを吸い込みながら、自分の体に深く沁み込ませているところです。蜜酒のようにとろりとした世界、ずっと身を浸していたくなりますが、毒もあるので、心身の健康に留意しながら取り組んでいきます。
そして今年は新たに、《ジークフリート》のブリュンヒルデを学んでいこうと考えています。ブリュンヒルデは、私の「仁」にはあまり合わない役かもしれませんが、ワーグナーを愛する歌手としては体系的に学びたい役です。これまでに《ワルキューレ》、《神々の黄昏》と学んできたので、今年は手つかずの《ジークフリート》を学んでいこうと決めました。
5ヶ年かけて、
・エレクトラ
・イゾルデ
・ブリュンヒルデ
・レオノーレ(《フィデリオ》)
・皇妃(《影のない女》)
・バラクの妻(《影のない女》)
この6つの役を、いつでもどこでも歌えるようにしておけるようにしようと決めています。これから5年は、自身の歌手としての旬の時季にも重なるので、いい学びを深めていけるだろうと楽しみです。
■「ローカル×カルチャー×サステナブル」のライフテーマを、より積極的に実践する
自分のライフテーマである「ローカル×カルチャー×サステナブル」。暮らしに根差した文化を大事に育てていきたいと願う自分にとっては、去年は大きな転換点となりました。
引っ越してきた駒込の街では、多くの方々とのご縁が結ばれました。昨年は、自身の掲げたライフテーマのもと、ブックトープ的な試みとして「駒込珈琲物語」という短編小説集も連載しました。そして今年は、地元で新しく動き始めた「こまごめビール」のプロジェクトのお手伝いもしていこうとしています。
また、ライティングのお仕事でお世話になっている石川商店さんでは、戸越銀座商店街の公式応援隊「よりみち、とごし。」のお手伝いもさせていただいています。この活動を通じて、戸越銀座という街を段々と知り、好きになっています。
ライティングの仕事だけでなく、こうした活動に積極的に参加していくことで、見えてくる新たな側面もあるのではないかと考えています。また昨年の「駒込珈琲物語」で取り組んだように、戸越銀座を舞台にブックトープ的な試みを進めていけないかとも考えています。
書くことを通じて、時には歌うことも通じて、新しい形で地域に貢献していけたらいいな…と願っています。
■中小企業診断士の資格取得に向けた学びの基礎をかためる
昨年、ふとしたきっかけから、「中小企業診断士」を知りました。長年、経済・経営関連の様々なコンテンツを独学し、その末にMBAの取得を考えたものの、断念した自分にとっては、とても魅力のある選択肢だと感じました。
昨年のコロナショックの中、自分が強く願ったのは、音楽家を支えていけるようになりたいということ。けれど、当時の自分には、即効性のある手を打つことは出来ず、自身の非力を痛感しました。
自身もまた音楽を生涯続けていくために、これまでとは違ったアプローチを探らなければならないと考え、まずはライターの仕事を再開しました。その中で、様々な可能性を探り、検討していきました。
日々あがくうちに、中村洋太さんのライターコンサルを受けたことがきっかけとなり、自身のキャリア構築についてのビジョンを、新たな視座から考えることが出来るようになりました。まずは書き続けることが、自身の道を拓いていくのだろうと考え、手を動かし続けました。
その中でも、経済・経営関連の情報の収集は、日々続けていました。あくまで趣味だから…と言い聞かせながらも、何か自分の仕事に紐付けられることは出来ないかしらと、無意識のうちに考え続けていました。
そんな中、「中小企業診断士」の存在を知りました。簡単にまとめると、経営コンサルタントの国家資格です。過程においてMBAと同内容の学びが得られ、有資格者として活動していくことも可能となる……。ずっと探していたパズルのピースが、かちりとはまった気がしました。
まずは、来年夏の一次試験通過を目指して、今年一年は基礎的な知見を培っていこうと決めました。そして、資格取得がかなったら、ライティングの技術や、ボイストレーニングのレッスンで培ったコーチングの技術も組み合わせて、音楽家の経営全般をサポートしていける相談役になっていきたいです。
2021年は、庭を豊かにする一年
今年は、自身の庭を豊かにしていく一年と捉えて、様々なことに取り組んでいきたいです。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!!
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